できる営業マンが独立・起業して陥りやすい5つのポイント

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毎月大きな収益を自分がもたらしているという自負。これだけ自分で利益を上げることができているんだから、独立・起業して自分の会社を設立してビジネスをした方がいいんじゃないか?!

スーパー営業マンといわれる方が独立起業し、1年ももたずに失敗してしまうというケースは後を絶ちません・・・。あなたも現在の仕事で自慢できる実績を生み出し続けているという自負で独立起業しビジネスを展開しようと考えているなら、サラリーマン時代には想像もしていなかった「できる営業マンが陥りやすい5つのポイント」をご紹介します。

 



 

できる営業マンが独立起業して陥りやすい5つのポイント

ポイント①:買えない!売れない!仕入れ先と売り先の確保はOK?

あなたがモノを売る商社や卸業で独立をするなら必ず必要になってくる製品を仕入れる「買い」と製品を販売する「売り」という仕入れと販売という2つの要素。

あなたが独立・起業を考えているときにそれとなく仕入れ先や販売先に話をしてみると「○○さんなら応援するよ!」と言ってくれたのに、いざ独立してみると仕入れも販売もできない状況になってしまい、スタート早々に目論見が外れて・・・なんてことが少なくありません。

独立起業前に「応援するよ!」と言っていた仕入れ先や販売先に理由を聞いてみると、

・新規はやっぱり稟議が降りなくて
・与信の問題で難しい
・(あなたが勤めていた)前の会社との関係があるからちょっと・・・

といった具合で手のひらを返したように仕入れをすることがでない、販売することもできないという八方ふさがりな状況に陥ってしまうケースは少なくありません。

こういう事態に陥らないために、独立起業前に事前の根回しをするのであれば仕入れ先や売り先の経営陣と話しをすることができなければ担当者レベルが言う「応援するよ!」の言葉には「責任のない」サービストークと心得ましょう。

また、経営陣と話しができ良い回答を得られたとしても最悪のケースを想定し、その仕入れ先や売り先がなくても会社を運営していけるか精査し、代替策は考えておきたいところです。

 

ポイント②:勘違いダメ、絶対!今の実績は本当に自分の実力?!

サラリーマン時代にどれだけトップセールスマンといわれていても、脱サラ、独立起業後に今までの勢いがウソのように失速し、そのまま墜落してしまう方が少なくありません。

この現象は大手企業や業界の有力企業に勤めていた方、公務員勤めの方によくみられる傾向で、何千万円、数億円といった大きなビジネスを成立させたり、常に売上が上位にいたからといって、それが自分の実力によるものかどうかを見誤ると独立起業後に「こんなはずじゃ・・・」となりかねません。

今までペコペコということを聞いてくれていた仕入れ先や売り先が、あなたがいま勤めている「○×商事」「△■化学」といった勤め先の名刺から、自分の設立した会社の名刺になったとたんに相手にもされない、会ってもくれないといった事態が起きかねません。

今の会社のネームブランドがなくても、そして今の会社の「営業環境」がなくとも今の実績が残せているのか冷静に判断しないと独立起業後に屈辱を味わうとともに失敗の二文字がちらついてしまいます。

 

ポイント③:黒字倒産。手形は命取り!資金繰り悪化に注意!

今の会社のあなたの顧客で、最も支払いサイトが長い顧客はどこですか?あなたが独立起業した後に、注文を取るのと同じくらい大切なことは「締め・支払」のサイト。

どんなに利益が大きな注文を取ることができても入金されるのは6カ月以上先、仕入れ先には来月支払わないといけない!・・・となってしまうと支払い先行になってしまい大きな資金負担が発生してしまいます。それが重なると資金繰りが厳しくなり売りたくても売れないなんて言う状況に!

会社に属して営業をしている今のあなたには「締め・支払」をそこまでシビアに考えることは少ないかもしれません。120日、180日といった長期の手形でもいいから注文を取ることを優先するかもしれません。

しかし、あなたが自分の会社を設立したら半年も待たなければ入金されないようなビジネスは資金繰りを悪化させるリスクがあることを認識しないと取り返しのつかないことになりかねません!

 

ポイント④:それ、自腹で払える?経費感覚は大丈夫!?

サラリーマン時代は新幹線だ、レンタカーだと何かと飛び回って営業しているかもしれませんが、脱サラして自分の会社を設立したら交通費をはじめとした経費を今までのように「会社に請求すればいいや」という無責任な考えはできなくなります。

今までは気にも留めなかった経費もすべて自分で稼いだお金で賄わなければいけませんので、脱サラ・起業する前から自分の営業活動でどれだけの経費が月間にかかっているのか、その経費に対してどれだけの利益を生み出しているのか、といった部分を把握してみてはいかがでしょうか。

経費感覚がサラリーマン時代のままだと起業後に苦労しますので厳しい経費感覚を今から意識をしておくことが大切です。

 

ポイント⑤:トップセールスの陰に事務員アリ!事務処理はOK?

「売ったものがエライ。」

売り上げをあげてくるトップセールスの方に少なくないのが売ることに専念するばかりに受発注や出荷段取り納品書や請求書などといった付帯する部分にはノータッチでまったくの無関心という状況。

あなたが独立・起業して一人でスタートするならもちろんのこと、事務員を雇うにしても、「売る」以外の流れや現場の状況を把握していなければ注文を取ることができてもクレームが来て顧客満足度が低下し、永続的な取引に暗雲が立ち込めてしまいます。

たとえば、あなたが今の会社の仕事で注文を取ってきた後にどのようなやり取りが顧客と事務方の間で行われているかどれだけ知っていますか?

「注文取ってきた後には・・・」

と、イメージがわかなかったらちょっと注意です!たとえば顧客から注文書のFAXが来たら事務方が行う処理としてはたとえば、

・工場へ出荷指示、納期確認

・顧客へ返信FAXで納期回答

・出荷後に納品書を顧客へFAXや郵送

・販売実績を確認し月初に請求書の作成

・月末には入金がされているか確認…etc.

というようにあなたが注文を取ってきた後にいろいろな事務処理が発生しています。このやり取りや流を知らずに独立・起業をスタートさせてしまうと事務処理のために営業に出られない、営業に出られないから売上げが上がらないといった悪循環が発生し、大幅に予定が狂ってしまいかねません。

「売る」ことだけでなくそれに付帯する事務処理までしっかりと把握しておくことが大切です。

 

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さて、サラリーマン時代には想像もしていなかった「できる営業マンが陥りやすい5つのポイント」をご紹介しましたがいかがだったでしょうか。

いま勤めている会社の営業環境やブランドネームといったものを考えずに「今の自分ならできるんじゃないか!?」という漠然とした自信で見切り発車の脱サラ、独立起業をしてしまうと1年もたたずに倒産、サラリーマンに出戻りなんてことになりかねません。

まずは起業・独立する前に冷静に状況把握をしてみてはいかがでしょうか。

 

◆まとめ◆
できる営業マンが独立起業して陥りやすい5つのポイント

ポイント①:買えない!売れない!仕入れ先と売り先の確保はOK?

ポイント②:勘違いダメ、絶対!今の実績は本当に自分の実力?!

ポイント③:黒字倒産。手形は命取り!資金繰り悪化に注意!!

ポイント④:それ、自腹で払える?経費感覚はOK!?

ポイント⑤:トップセールスの陰に事務員アリ!事務処理はOK?

 

 

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